第6話 失業保険が切れてしまっても日々ポトリス

第1章第2話で記しているが、1月早々に仕事を辞めてから間もなく失業保険の手続を行った。だが、4月に3回目の受給が終われば失業保険の受給が切れるので、経済的な面でもできるだけ早く就職活動を行わなければならない。貯金はそれまでの仕事の稼ぎの低さも相まってたかが知れているものであり、マイカーの車検で底が見えてくるので尚更である。

希望に近い職種でそのまま就職できれば本望ですが、現実は相当厳しいものである。そもそもその様な所に就職できるのであれば、前年夏~冬の様な仕事はしていないというか見向きもしないだろう。半導体工場を切られてから1年以上経過しており、一般的な職種で就けそうな仕事に就くのが現実的ですが、これまでどれも長続きせず、どの様な仕事をすればいいかわからない状態である。

ただ、前年できなかった北アルプスの縦走を行うため、せめて夏まで資金を貯めるための期間アルバイトを行うという手も考えられる。前年の8月に一旦仕事を切り上げて失業保険の手続をし、その上で縦走行う予定であったが、前の話であった通り年末年始まで働かされ続け、辞めてからはその反動か廃人の様になってしまった。

この様な現状になっても一向に就職活動は進まず、相変わらずポトリスを日々やり続け、ギルドの掲示板に書き込んで交流する日々である。この4月のランキングリセット以降に改めて金メダルに昇進したが、維持するのも相当頑張らなければならないのですから一層やり込みに拍車がかかる事になる。そんな中で仕事に就けば、ポトリスに割く時間が確実に激減し、銀メダル以下に落ちるのは間違いないでしょう。

当時最も大事なのは「ポトリスで金メダルになる事」であり、現実の自分よりもゲームの中で存在を示す事に喜びを見出していた。今から考えればネットゲーム廃人(中毒)になりかけている状態であり、それが今後どれだけ続くかによって、完全にネットゲーム中毒になるかどうかになる。

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